なぜ、わかってもらえないのか?考えた。

性暴力について、説明してもなかなかわかってもらえない。

女の人は、わりと、共感してくれて、一緒に怒ってくれたりするのだが。

男の人は、数人を除き、ほぼ、無理だった。

 

それはなぜなんだろうと考えた。

 

女の人に打ち明けると、「実は、私も怖い目にあったことがある」と、言ってくれることが多い。

ここには絶対、書けないけれど、

「そんな酷い目にあってるなんて、、」と、話を振った自分ですら、なんて言葉をかければ良いのか、わからなくなってしまうような、耳を塞ぎたくなるような、そんな経験をしてる人が何人もいた。

 

女の人にとって、性暴力や、性的な目で見られて不本意な思いをしたりすることが、身近なことだから、私の話にも共感をしてくれる人が多いのかもしれない。

2月に、女性人権オンライン相談部屋で、女性の弁護士とzoomで話をしたけれど、その人は、私の話をきいて、残念だけど、よくあることと言っていた。

残念だけど、よくあることとして、世の中に女性への、性暴力は存在している。

 

男の人は、数人の人を除き、ほぼ、トンチンカンなことしか言わないので、

最近は、もう諦めて、個別に話さないようにしている。

 

男の人にとって、性暴力やDVは、よくあることかというと、そうではない。

だから、平気で、客観的に考えろだの、取引してたんだとか、言えるのかもしれない。

 

こないだ、あまり行かないコンビニへ行った。

そのコンビニは、いつも行くコンビニより雑誌コーナーが広かったので、どんな雑誌が置いてあるのかなと、ちらっと見たけれど、

ちらっと見たら目に入る場所に、

成人雑誌がどーんと置いてあった。

その、成人雑誌の表紙には、女の人の裸の写真と、(私の感覚では)おぞましくなるような言葉が羅列してあり、

目をすぐ逸らしたけど、しばらく具合が悪くなった。

 

そして思ったのが「なんで逆バージョンは存在しないの?」と、思った。

逆バージョンというのは、女の人が男の人を無理やり避妊せずに犯したりみたいなのを、連想させるような成人雑誌

もしかしたら、あるのかもしれないけど、コンビニでは見かけたことはない。

AVも、そうだ。私は、学生時代、レンタルビデオ屋で、バイトしてた時、新しく入荷したDVDに新作のシールとか貼ったりする作業をやっていたけど、よくAVがたくさん入荷していて、嫌がる女を無理やり犯すような、対等な性行為ではなさそうなものが多かった。

(こないだ知人に聞いた話だけど、海外のAVは、女の人も明るく性行為を楽しむようなものが多いようです。そういうのはほぼ、なかった。)

 

 

もし、例えばだけど、コンビニに行ったら、男の人の裸写真と卑猥な言葉が羅列してある成人雑誌がふつうに目につくところにあったり、レンタル屋へ行ったら、18禁コーナーに、嫌がる男の人を無理やり避妊せずに女が犯すビデオが沢山ある世の中だったら?

 

そして、男の人が電車に乗ってる時、痴漢の女に触られたり、道端で女に後をつけられて体を触られたり

(私、一度、高校生の頃、予備校の帰りに、道端で男に後をつけられて、突然背後から股間を触られたことがありました)

バスに乗って吊り革に捕まってたら、おばあさんにジロジロ見られて、肌が白くてきれいねと言われたり

(私、知らんおじいさんに突然そう声をかけられたことがあります)

例えば仕事先で、自分の親よりも年齢が上の女の上司が口説いてきて、立場的に断れなくて、愛想を良くしていたら、私のこと好きなんでしょと勘違いされたり 

そういうことが、もし、頻繁に起きている世の中で、okと言ってないのに女に犯されることが、「よくあること」として、存在している世の中だったら?

男の人も、私の話に共感してくれたり、一緒に怒ってくれたりするのかもしれない。

 

私は、女から男への性暴力もたくさんあればいいのに!と言いたいわけではなく、

見たくない人も目にしてしまうくらい、暴力的なポルノが氾濫していて、それをうれしいと思う女の人はほぼいない。

現実でも性暴力が、「よくあること」として起きているため、ほとんどの大人の女の人は、酷い目に遭わないように気をつけて暮らしている。

それでも、怖い目に遭っている人が多く、その経験から、私の話を受け入れてくれる人が多い。

それを男性にも伝えたくて、あえて、仮定の話として書きました。