井上陽水のうた

うちのお母さんは井上陽水が好きで、わたしが子どもの頃、井上陽水の歌が入ったカセットテープを流しながら、洗濯物を畳んだりしてた。


引っ越してから、テレビの下の棚には、いつも、井上陽水のアルバムが、3〜4枚くらいしまってあって

母は、たまに聞いていた。


わたしも、ときどき、ついでに、聞いていた。

子どもの頃、聞いた井上陽水の歌で、いちばんいいなと思ったのは

「pi po pa」っていう、歌。


結構、ヒットした曲が入ってるアルバムの一曲めの歌なんだけど、

ちょっとおしゃれなテクノで

ヒソヒソとうたってて

サビで、「僕は電話ランデブー」って歌ってて

カッコよかった。


わたしは、こどもだったけど

「アルバムの一曲めがカッコいいと、ほかの曲もカッコよく聞こえるな。1曲めは、大事だ」とか、えらそーに思ってた。


母に、「pi po pa」って歌がカッコいいよといったけど

母は、え!?あの、ボソボソ歌ってる、へんな歌が好きなの!?とか言っていた。


母は、「人生が二度あれば」って歌のが、カッコいいよと言っていて、

こどものわたしは、「人生が二度あれば」聞いたけど、

全然、カッコよさがわかんなくて

「pi po pa」の方が、絶対カッコいいのになぁと思ってた。


でも、30代になってから

「人生が二度あれば」聴くと、

すごいいいなぁと思う。


もちろん、「pi po pa」もカッコいいけど、

なんだか、じーんとくる良さがある。

酒飲みながら聴くと、もう、じーんときて、あぁ〜と思って、泣きそうになってしまう。


酒飲んで、じーんとなって、あぁ〜。。となるのは、

大人だけの特権だ。