適職診断

大学3年の頃、就活のセミナーを受けることになった。

全員、参加しなければいけない、セミナーなのだが、

大学が用意した、就活のエキスパートの講師が、講義をするセミナーで、

わたしも一応参加したけれど、

講義の内容はいまいち覚えてない。

そして、あまり役に立つことはなかった。


講義の他に、適職診断テストを、受けた。

性格診断みたいな感じで、

色々な質問に、1~10段階で、当てはまるか、当てはまらないかを回答する形式のものだった。


数日後に、そのテストの結果を受け取ったけど、

色々と書いてあって、

あなたは、クリエイティブな仕事か、芸術家が向いているでしょうと書いてあった。


なんやこれと思って、

メチャクチャ言いやがって。。と思った。


大学生の頃、わたしは、バンド活動はしてたけど、

曲を作ったりとかはしなかったし、

ただ有名な曲を、コピーして、弾いてるだけだったし、

絵ももちろん書いてなかったし、

クリエイティブなことは一切、してなかったから、

その結果にガッカリしてしまった。

なんやこれと言って、その紙はしばらく経ってから捨てちゃった。



大学卒業して、色々と職を転々としてたころ、よく、若者の行くハローワークに行っていた。

仕事探して、履歴書かいて、面接したり。


ある日、若者ハローワークに行った時、時間があったから、また「適職診断」をやってみたんだ。

ハローワークのパソコンの適職診断テストは、高精度で分析できますと、かいてあったから、やってみたんだ。


そしたら、やっぱり、クリエイターか、芸術家と出たんだ。


なんやこれとまた思って、

やっぱり、機械なんか、アテにならないなと思ったんだよね。


ただ、大学の適職診断より、確かに精度が高くて、具体的に、どんな職種があってるかも書いてあって、

わたしにあってる職種が、ズラズラとかいてあって、

その中に、「スーパーの店員」っていうのがあったんだ。


そうなんだと思って、

職が見つかるまでの間に、業務用スーパーで、レジのバイトをしたんだ。


でも、職が見つかる前に、辞めてしまった。


その業務用スーパーの、店長は、大声で関西弁で、レジが1円でも誤差を出すと、一旦タイムカードを押させてから、レシートの点検をさせるので、それが嫌でやめてしまった。


わたしは、ある時、1円マイナスの誤差を出してしまって、

レシート見て、点検したけど

わかんなかったし、早く帰りたかったから、自分の財布から、1円だして、勝手にレジに入れて、何事もないフリをして、帰ったんだけど、


それ以来、1円とか、5円とか、10円くらいの少額の誤差なら、自分のお金で誤魔化してたんだけど、

なんかバレてしまったんだよね。

なんでバレたのかは、わかんない。


関西弁で、大声で、お客さんとかも買い物している前で、メチャクチャ怒鳴られて、

おまえはバカだの、なんだの、

言うから、頭にきて、おまえの方がバカだよと言い返したら、クビになってしまった。


でもずっと辞めたいなと思いながらバイトしてたから、

その日は、辞めることができて、良かったーと、ホッとした。


ホッとしたのと同時に、

やっぱり、適職診断なんか、アテにならないな!と思った。


でも、その数年後に、曲作るようになったり、絵を描いたりするようになって、

急にクリエイティブな人になってしまった。


最近は、適職診断テスト、バカにできないかも?と思うようになった。


若者ハローワークの適職診断で、

職種がたくさん、20個くらい書いてあったけど

「スーパーの店員」以外、忘れてしまった。