発達障害の話

学生時代の頃は、今ほどは苦しんでいなかった。

それは、学校でやる事が決まっていて、先生がやる事をある程度指示してくれて、課題をこなすことは、他の人と同じくらい、できていたからだと思う。

学生時代の頃、苦しんだのは、「忘れ物」、「しょっちゅう、物を無くすこと」だった。

小学生の頃は本当に酷くて、いつも、前日に持ち物を準備したつもりなのに、ほぼ、毎日、忘れ物をして先生に怒られていた。

分度器とか、コンパスとか、しょっ中忘れていた。

教科書や、ノートは、忘れないんだけど、

「いつもは持ち歩いていないけど、今度の授業で使うから、その日だけ持ってくるよう指示された物」を、毎回忘れていた。

あと、無くし物の量も半端なかった。

私は、先生に、「無くなってしまった」と毎回説明していて、先生は、毎回、「無くなってしまったじゃなくて、無くしたでしょ」と、怒っていた。

わたしとしては、無くしたつもりがなくて、本当に、きがついたら毎回無くなってたから、そう言っていたのだけど、理解してもらえなかった。

中学生になっても、割と忘れ物や無くし物を頻繁にしていたが、だんだん、どうすればバレずに済むかを学習して、隣のクラスの人に借りたり、体操着を忘れた時は、仮病を使って休んだりしていたので、苦しむことはだんだん減っていった。

高校、大学の頃は、忘れ物や、無くし物はそんなにしてなかったと思う。

受験するときの、願書を書き間違えて、受験会場で、なぜか世界史のテスト(日本史を選んだつもりだったのだが、、)をやったことが一回ある。

 

大学2年の時、TSUTAYAで、バイトをはじめた。

そこで、「なんで周りの人ができてることが、全然できないんだろう・・」と、初めて思った。

TSUTAYAのバイトの業務は、結構、色んな業務があった。

レジの業務、返却されたDVDを棚に戻す業務、入荷したDVDに、新作のシールを貼ったりする業務、店内の掃除。

他にも色々あったような気がするけど、主な業務は、そんな感じだった。

私は、レジの業務が、本当にできなかった。お釣りを渡すのを忘れたりするし、お客様が予測不可能なことを聞いてくると、よくパニックになっていた。

とくに、Tカード(TSUTAYAの会員証)を、持ってない人に、案内をして、会員証を作ってもらう業務が、全然できなかった。

ふつうの、Tカードなら、落ち着いてやればできるのだが、クレジット機能をつける場合の案内が、もう、パニックになってしまい、自分でも何を言ってるのかわけがわからなくて、ミスばかりしていた。

クレジットの場合、お客様に、3〜4枚くらい、申し込み用紙を書いてもらって、書いてもらってる間に、色々手続きをやるんだけど、毎回、本当にパニックになって、1人でできたことはなかったと思う。

バイトへ行くと、必ずなんかミスをして、社員の人や他のバイトの人に迷惑をかけていた。

周りの人は、すごくフォローしてくれていたのだが、やっぱり、自分のミスのせいで、社員の人がお客様に怒鳴られたりしているのを見るのが、辛くて、辞めた方がいいのかなと思って、半年くらいで辞めた。

 

その後も、色んなバイトをやってみたのだが、やはり、全然できなかった。

ミスばかりするし、人間関係も全然器用にできなかった。

 

大学は、一応、単位はとれていたので、卒業することができた。

就職して、販売の仕事をしていたが、やはり、いつもミスばかりして、空気も読めなくて、辛かった。

仕事は長続きしなくて、半年〜1年くらいで、仕事を変えていた。

すごい辛かったけど、そうするしか思いつかなくて、職を転々としていた。

若者ハローワークの職員の人に、相談をしていたが、向いてる仕事がそのうち見つかるよとしか言われなかった。

 

6年前、27歳だったとき、5月に福祉の仕事を辞めて、無職になって、6月からコールセンターでバイトして、8月くらいに、それも辞めて、11月に入院した。

その年の、8月〜11月、めちゃくちゃになっていた。

美味しいうどんが食べたいなと、ふと思って、ある日突然、夜行バスで香川に行って、うどんを食べて、その日の夜に飛行機で帰ったけど、羽田空港に帰ったつもりが、成田空港に着いていて、しかも、成田空港の出口?がどこにあるかわからなくて、1時間くらい、荷物を持って、彷徨ったりしていた。。。

あと、全然、ごはんが食べれなくて、ものすごいガリガリに痩せてしまい、熱中症になったり、突然高熱を出したりして、いつも具合が悪かった。

(入院したら、ものすごいリバウンドして15キロくらい太って、持っていたズボンもみんな入らなくなったけれど、元に戻ってよかった、と心底おもっている)

 

現在の私は、めちゃくちゃだった頃に比べると、落ち着いた生活をしている。

20代は、本当にしんどかった。どの仕事も長続きしなくて、当時は、なんでみんなが出来てることが自分には出来ないのか、理由がわからなくて、辛かった。

現在も、予定通りに行動ができなかったり、終電で最寄駅で降りるの忘れたり、何度がんばっても、反対方向の電車に乗ってしまったりしている(電車がガタゴトとやってくると、よく確認しないで、つい乗ってしまう)

(・・最近は、電車関係のミスが多いかも。。)

 

退院してから、ちょっとずつ、学習していったんだ。

とにかくメモを作って、やることを全部付箋に書いて、それを習慣づけた。

やることメモは、何種類かあって、

一つは、前日に付箋に書く物。スケジュール帳の表紙に貼っていて、絶対やらなきゃいけないことが、書かれている。

もう一つは、出かける前に用意するメモ。行く場所と順番、買い物する商品が書いてある。

 

あとは、無印良品の、文庫本ノートを2冊持っていて、一つは、次の週、その次の週にやること、来月やることが箇条書きされて、時々修正されたり更新されたりしている。

もう一冊は、音楽作りのノート。次のライブまでに用意することが主に書かれていて、こちらも時々修正されたり、更新されたりしている。

 

すごい極端な性格で、臨機応変に対応できないし、頭が固いので、音楽作りのノートは、過去2回、破かれて捨てられている。

予定が狂うと、何もできなくなる。

ちょっと前に、ライブが何個か自粛になったときの月は、スケジュール帳、ほとんど何も書き込めなかった。

(ライブが中止になっただけなのに、音楽作り以外の日常生活も、ついでに何もできなくなってた..)

最近はスケジュール帳に色々書けるようになれて嬉しい。

 

神経質な性格なので、スケジュール帳は毎年同じ物を買って、スケジュール帳に書き込むボールペンも常に同じ物を使っている。

 

部屋が散らかってるのは、そんなに気にならない。

部屋の散らかり具合や、窓の汚れ具合とかは、大雑把な性格だ。

ギターとかを、床に落っことして、傷がついても、あらまぁと思うだけで、全然、気にならない。

しかし、iPhoneの画面には絶対傷をつけたくないので、iPhoneを落っことした時は、心臓がヒヤッとする。

ヨレヨレの服を着たり、穴のあいた靴下を履くのは絶対にいやだ。

割とすっぴんでどこでも出かけることができるけれど、誰かに会う時は化粧してないと絶対いやだ。

食べ物は、おいしいとかまずいとか、あまり気にならない。いつもお腹へったら適当に食べている。

ぷよぷよテトリスガンプラ作り、ルービックキューブは、全くできない。

趣味、特になし。特技、特になし。

 

私は、うちのネコのおもちと同じくらい、神経質で大雑把で、繊細で図太いヤツなんだ。